謝罪のプライド
それから、浴びるように飲む亜結と、『妊娠したら彼はどうなるでしょう』をテーマに語り合う。
「絶対、清水さんなら無駄に構ってくれる気がするよ。亜結よりマタニティ本とか読むって」
「九坂さんだって、案外隠れて知識貯めるタイプよ。出産する頃には初音より詳しいよ、きっと。アンタそして馬鹿にされるんだわ」
「うわ、あり得そうでイヤー」
やがてトロンと目をとろかせた亜結の携帯電話からレレレのおじさん風のメロディに乗った『デデデの電話~』という着ボイスが鳴り響く。
ちょっとこんなのどこから拾ってきたのよ。
亜結ってこんな趣味だったっけ。
「あ、透也だ」
「清水さん?」
「うん。あの人、レレレのおじさんが好きなんだって」
電話に出る亜結を見ながら、大学の時に友達から聞いたウンチクを思い出す。
“レレレのおじさんは実は子沢山らしい”
あの話してた時って、亜結も一緒だったっけ?
「……それで妊活とか言い出したの?」
電話に夢中の亜結は答えない。
でも、もしかしたらそうなのかな。
清水さんがもしたくさん子供を欲しいって思っているなら、そろそろ覚悟を決めないとたくさんは産めないものね。