風の詩ーー君に届け
その辺りは、ライン河の難所として知られ、多くの船乗りが命を落としたと言われる。




「ローレライ」とは、その岩山を示すと同時に、この岩の妖精を表す言葉だという。




妖精、といっても色々あり、ローレライとはセイレーンという半人半鳥の怪物の1種だとも言われる。




ドイツの伝承に由来し、多くの伝説群に結びつけられたらしい。



伝承に尾ひれ目ひれが付き、詩人ハイネや後期ロマン派のブレンターノの詩「魔女のロレ·ライ」で、更に有名になり、幾つもの伝説が生まれた。




ライン河を下って航行する舟人が、その歌声に聞き惚れ、舵を取るのも忘れ岩に舟を打ちつけ、淵に沈んでしまうという伝説。




不実な恋人に絶望してライン河に身を投げた乙女が、水の精になり歌声で漁師を誘惑し、破滅へと導くなど……。



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