真夜中の魔法使い



食べ終わった食器を流しに持っていこうとして立ち上がったミナトは、そのままの姿勢で止まって少し考える素振りを見せたあと、明るい声でこう告げた。




「この家にクリスマスの飾りつけをしてもらおう。

それはそれは愉快なものをね!」



「そっかあ、もうクリスマスだもんね。」



なんとなく窓の方に目を向けると、外では雪が降り始めたようだ。





「よく出来たらきっと父さんや母さんも喜んでくれるよ。」





ポツリ、とそういったミナトも同じことを考えていたのだろう。



クリスマスはこの兄妹にとってはことさら重要な日だった。




両親はクリスマスイブの夜に亡くなったのだ。






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