専務が私を追ってくる!
お見合い写真と釣書か……。
修の知っている人だと言っていた。
同級生、だったりして。
封もされていないし、どんな人なのか見てみようかな。
折られた封筒の頭を起こし、開いてみる。
すると奥様のつけていた香水の香りがふわっと漂って、ふと我に帰った。
いやいや、ダメダメ。
勝手に見るなんて、品がない。
でも気になるから、修に許可をもらってから見せてもらおうっと。
それにしても、奥様。
あからさまに私のこと品定めしていたな……。
修の秘書にふさわしい女かどうかを見ていたのだろうか。
それとも夫の初恋だった母の娘がいかがなものかを見ていたのだろうか。
挨拶を交わした時と去り際のあの表情。
どちらにしろ、私は彼女のお眼鏡にはかなわなかったようだ。
今日みたいなことが、またいつかあるのだろうか。
今日はたまたま社長がいてくれたけれど、本当にたまたまだ。
基本的には外出していることが多いし、そのタイミングで来られると私一人で対応しなければならない。
それはちょっと……いや、かなり怖い。
できればもう来ないでほしい。
修には、奥様が来て預かりものをした旨をメールしておいた。
修から返信が来たのはその3時間後で、『了解』の二文字だけ。
『です』も『。』もつけられていなかった。
そんな余裕がないくらい、今日は忙しいようだ。