専務が私を追ってくる!
「ダメです! 追い出しますよ!」
チープな反撃だが、強めの口調でハッキリ告げると、彼は動きをピタリと止めた。
「それはやだ」
「だったらさっさと寝てください。明日も仕事です」
ただでさえ私たちの良好な関係は、仕事と猫で保っているようなもの。
せっかく修復できた部分を壊すような真似はしないでほしい。
「はーい。でもその前にシャワー浴びる」
修は虚ろな顔で靴を脱いで、猫部屋の隣にある部屋へ入った。
リビングと猫部屋とその部屋は間仕切り扉で繋がっているのだが、同居をする間は、ここを彼の荷物部屋にしている。
修は着替えを持って、伸びをしながら浴室へ向かっていった。
酔ってるのに大丈夫だろうか。
倒れたりしませんように……。
猫の世話のため、私と修は同じ部屋で眠っている。
もちろん寝床は別で、ケージの幅の分だけ距離を保っている。
同じ布団で眠っているわけではないが、今日は危険かもしれない。
酔っているし、夜中の世話も無理だ。
今日は別の部屋でゆっくり眠ってもらった方がいい。
うん、そうしよう。