専務が私を追ってくる!
「ナメてた」
「え?」
「あんたと一緒に暮らすことを、ナメてた」
私を抱く腕がギュッと強くなり、耳の下に唇が触れる感覚がした。
条件反射でピクリと震える。
「何言ってるんですか、さっきから」
「ほんと、何言ってんだろうな、俺」
「今日の専務、おかしいです」
「わかってる」
わかっててやってるの?
さっきのキスも、今のこれも。
「ど……して……」
「苦しいんだよ」
メガネの温度が上がって、曇りが少しずつ晴れてきた。
視界にはシャワーヘッドと彼の肩、そして濡れた髪。
彼の腕の力が緩み体が少し離れると、蒸気とともにボディソープの香りが上ってくる。
私に欲情している彼の顔が怖いくらいに色っぽくて、鳥肌が立った。
「専務……私」
私は一体どんな顔をしていたのだろう。
修はふっと表情を緩めた。
「情けないな、俺。酒飲んだくらいで、タガが外れちまって」