専務が私を追ってくる!

2階の私の部屋で乾いた服に着替え、猫部屋に戻ると、そこに修はいなかった。

修の布団もない。

自ら隣の荷物部屋に持って行ったようだ。

「ぴーぴー」

猫たちが遊んで欲しそうに鳴いている。

「しーっ、ちょっと待っててね」

「ぴゃー」

間仕切り扉を静かに開けると、うっすら修の姿を確認できた。

掛け布団を抱き枕にして横を向く、いつものスタイル。

こちらには背を向けているが、眠っているのかはわからない。

「おやすみなさい、専務」

私は静かにそう告げて、音を立てないように扉を閉めた。

猫と少し遊び、遊び疲れて眠ったところで私も布団に入る。

『好きでもない女とこんなチューができるか』

『あんたと一緒に暮らすことを、ナメてた』

『苦しいんだよ』

彼の言葉が頭を巡って、なかなか寝付けなかった。

< 130 / 250 >

この作品をシェア

pagetop