専務が私を追ってくる!
「にゃーお」
「ごめん。帰ってくるなって言っちゃった」
直後、再び電話が鳴る。
猫たちが反応するので、私は電話を持って2階へ上がった。
そして自分の寝室へ入り、しばらく使っていなかったベッドに体を埋める。
修がミキとミカを連れてくるまでは、ここが私の寝床だった。
引っ越してきたときに新しく買ったのに、今は1階で布団を敷いて寝ているから、半年しか使ってない。
電話はいったん大人しくなって、数秒後、また鳴りだす。
私は面倒になって、電源を落とした。
数分後。
ピーンポーン ピーンポーン
今度は自宅の呼び鈴が鳴った。
猫たちが知っている足音を感知して玄関へ走っていく音が聞こえる。
修が到着したらしい。
あんな言い方をしてしまったのに来てくれた嬉しさと、これから別れを告げられるかもしれない不安を抱えながら、玄関へ。
猫を抱き上げ、扉の鍵を開ける。
すると修が待ちきれずに勢いよく扉を開け、驚いたミキとミカが私の腕から飛び降りた。
「美穂!」
入ってくるなり土間に荷物を放り、捕らえるように私を抱きしめる。