専務が私を追ってくる!

「一緒に暮らしてきて、俺だんだんわかってきたよ」

「なにが?」

「美穂がここに来てまで直そうとしてた性格」

「えっ、うそ。やだ」

抑えていたつもりだけれど、やっぱり滲み出ていたのだろうか。

今日だって、嫌な態度を取ってしまった。

「すげープライド高いよな。自分が優位にいないと気が済まないタイプ」

「……そうだよ、当たってる」

さすがの洞察力。

「人に弱みとか絶対見せないし、自分にも厳しいけど人にも厳しい」

「……自分には甘かったけどね」

「だからたぶん、キツいこと言ったりもしてたんだろうな」

「うん。自分でも相当嫌なヤツだったと思う」

そこまで私を分析できるのに、どうして私の修に対する気持ちは読み取れなかったの?

余計なことばかりに気が付いて、肝心なことは読み取ってくれない。

まったく、使えない洞察機能だな。

「いいんじゃん? 今は嫌なヤツじゃないんだし」

「そうかな。悪い部分、出ちゃってたけど」

「悪いとこのない人間なんていないでしょ。俺もあるじゃん。すぐ散らかすとか、男のくせに甘えてばっかりで頼りがいがないとか。他にも……」

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