専務が私を追ってくる!
自分の短所を楽しそうに上げていく。
自分で言っていて、恥ずかしいとか知られたくないとか思わないのだろうか。
「まあ、自分が気付いてないのもたくさんあると思うけどさ。あ、ちなみに美穂は俺のどこか一番嫌?」
散々言った挙げ句、一番を選べと?
好きな人に嫌なところを指摘されたりしたら、私、きっと一生落ち込むと思う。
「そんなの答えられないよ」
「えー。言ってよ。直るかもしれないじゃん」
「でもっ」
「いいから」
どうしてそこまで聞きたがるの?
本当に理解できない。
靴も脱がずに期待に満ちた表情で私を見つめている。
もう、本当にヘコんでも知らないから。
「一番嫌なのは、修くんが専務だってとこ」
「え? なんで?」
「だって無駄に仕事大変だし、無駄に嫌われるし。無駄にモテるし、おまけに無駄にお見合いとかするじゃん」
「まあ、確かに」
「普通の会社員だったら、30歳そこそこで会社で起きたこと全部に責任なんて取らなくていいもん。妬まれて悪い噂を流されることだってないし、女子社員が若専務に妄想を抱くことだってないし。それに、何なのお見合いって!」