吸血鬼少女と孤独な少年〜魔法学園編〜


立花さんの手に握られている赤い剣は先程の闇の手を斬った影響で...今にも折れてしまいそうだ。



次はどんな技を見せてくれるのかと、待機しながら余裕を見せる。



黒龍を打ち消すのは無理だと理解してるからこそ、焦らずにどんな魔法を使われても対処出来るという自信。



対して、立花さんは初めから抵抗する気がなかったのか...何も行動せずに虚しく闇の龍に喰われてしまう



今度は正面から技を使ったから卑怯ではない、と言いきれる。




大丈夫...僕が罪悪感を感じる必要はない。
黒龍に喰われたら一瞬で意識を失う。




飲み込まれたら終わりといったのは本当だけど、飲み込まれる前に吐き出してしまえば何も問題ない。




そう思いながら黒龍を消し去った...いや、正しくは″消し去るはずだった″のに。




「そ.....ん、な」




絶望感に思考を支配されて、ガクリと膝からその場に崩れ落ちる



いつの間にか闇魔法...暴走状態の黒龍が僕の制御外となっていた



僕に何も害がない時には、力を貸さないということなのか...?



「あらあら...ふふっ。」




その様子を見物していたローズ先生の声が聞こえてきて、耐えきれずに僕は叫ぶ




「先生!あの技の危険性を理解しているのなら、笑っていないで止めて下さいっ!!」




僕の叫びを聞いてもローズ先生は顔色一つ変えずに
ただ冷静に告げる




「そうね、勿論理解していますわ。
よそ見してる暇はなくてよ?
この試合は続いてますわ...ご覧なさい?」




ローズ先生の指さした先には、立花さんを消化するためにじっとしている闇の龍がいる




意味がわからない、と発言しようとしたその時だ

< 153 / 181 >

この作品をシェア

pagetop