神様修行はじめます! 其の四
彼女の中で母親は、神の力に目覚めた自分を島から追い出した人。
父親にゴミと呼ばれた自分に、最後まで手を差し伸べてくれなかった人。
救いを求める自分を、何度も見捨てた、人。
今この瞬間、人間としての自我が戻り、その時の記憶がよみがえった。
そして再び、今度こそと母に救いを求めたんだ。
そして・・・
今度も望んだ救いを得ることもなく、死んでいく。
彼女が望んだものは、彼女の後ろで息絶えているから。
最後に愛する娘を守ろうとして、異形に殺されたから。
そしてその事実を、子独楽ちゃんは知らないから。
だから。
だから彼女は、永遠に救われない。
母も、娘も、救われない。
救われないまま、離ればなれで死んでいく。
・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
あたしの指が、ギュッと砂を握りしめる。
爪の間に、たくさんの砂が食い込んだ。
ノドの奥に、感情の塊が膨れ上がって爆発しそうになる。
頭がギュッと痛んで、胸が潰れそうに苦しくて。
腹も、腕も、足も、ドクドクと脈打って。
「う、お、あぁぁぁーー・・・!」
砂まみれになった唇から、唸り声をあげて、むせび泣いた。