社内恋愛なんて
「も……」


「あっ守ぅ? 今どこにいるの?」


 もしもしと言いかけて、美奈子の言葉に遮られた。


美奈子の声は、まで聞いたことのない甘ったるい声だった。


なぜかぞわりとした嫌な予感がした。


「あ、美奈子? 守は今お風呂で……」


「えっ! あっ! ごめんなさい!」


 私が話すと急に美奈子は元の声に戻って、慌てた様子で電話を一方的に切った。


 どうして、切ったんだろう。


私だって分からなかったのかな?


 ……そんなわけ、ない。


 胸がざわざわと騒いでいた。


 ……例え私だと分からなくても、あんなに慌てた様子で切らなくてもいいはずだ。


絶対に何かがおかしい。


そもそも、守と美奈子は電話するほど仲が良かったっけ? 


二人が親しげに話すところなんて見たことないし、そもそも二人からお互いの名前を聞いたことも一度もない。


絶対に、おかしい。
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