社内恋愛なんて
「守のバカ野郎~~~~!」


 思いっきり大声で叫びながら、指輪を遠くに投げ捨てた。


小さな指輪は、すぐに見えなくなってしまった。


もう二度と拾うことはできない。


「うわあああん」


 子供みたいな声を空に向かって放った。


やまびこになって返ってくるくらい大きな声で泣いた。


全身から絞り出すように大きな声を出した。


 守のバカ。


バカバカバカ。


守のバカ野郎!


 泣いて泣いて泣いて、泣きじゃくった。


我を忘れて泣いた。


疲れ果てて涙が止まったとき、なんだか不思議な達成感に満ちていた。


ほんの少し前に進めたような気がした。
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