いと。
最終的に残ったゴミを片付け、がらんとした部屋をゆっくり目に焼き付けるように歩いた。
ここに住んだのはLINKに勤めてからだから5年。
狭いけど、なかなか好きだった。
………今、何時だろう。
時計も処分したしスマホも解約したおかげで時間を示してくれる物は何ひとつなかった。
「ま、いっか。」
浮遊感は残るけれどいつまでもこうしていても仕方がない。
夢も希望も入っていないただ生きるためだけの荷物が入ったトランクを引きずり、私はその薫と何度も過ごした部屋を後にした。