いと。

失意の中自宅に帰る。

玄関に置きっぱなしの荷物には、まだ愛の部屋の空気が残っている気がした。

綺麗に畳まれた服。お気に入りだったコーヒー。彼女が選んだ食器。

これを、どんな想いで詰めたんだろう。


『たったひとり、私の愛しいひと』


俺のことをそう言ってくれていたのに。


どんな想いで、その想いを断ち切ったのだろうか。


「ごめん………愛……………。」

こんな風に涙を流して謝っても………もう二度と、君には届かないかもしれない。


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