いと。
他の従業員の評価はピカイチだった。
最初の出会いが嘘みたいに接客態度は完璧だし仕事を覚えるのも早い。明るく振る舞う必死な様子は好感が持てて年齢層の高い仲居連中からは特に可愛がられた。
でも…働き始めて3週間が経った頃から様子がおかしくなった。
少食なのは仕方ないけどご飯を全く食べなかったり食事の配膳を苦しそうにしていたり、貧血のようにへたり込んだり。
病院に行くようにいってものらりくらりとかわす姿に業を煮やした私はある日、無理やり知り合いのタクシーに乗せて病院に送り届けてもらった。
「……めぐちゃん!?」
送り出した彼女は顔面蒼白で戻ってきて…その手には母子手帳が握られてた。
「…妊娠!?………とにかく、身体が第一よ。これからのことは心配いらないから そんな顔しないの。
今日は…休んでるのよ。」
「……………。」