いと。
キョトンとした顔でオレを見つめてくる愛は殊更可愛くて、ここが外であることも忘れて思いっきりキスしてしまいたいくらいだった。
「それが…」
父が語っていた過去の出来事をかいつまんで話していくと、愛は次第に眉を下げ、目を伏せて感情を堪えているようだった。
「だから………ごめん。悪いのは全部オレの父親で、愛が苦しむ必要はないんだ。」
「………………。」
「………愛。」
完全に俯いてしまった彼女のフードを払い、そっと頭を撫でる。
「じゃあ………私は…………。」
オレに応えるように静かに顔を上げた愛は風の音に消されそうなくらい小さな声でそう言った。
「……ああ。愛は正真正銘、眞城総一郎の娘。それと……オレの奥さん。」