いと。

年が明けて一時を過ごし、私たちはまたあのマンションに戻ることにした。

「は?…マジで!?……わかった。一度戻るよ。…ありがと、亨。」

その電話がかかってきたからだ。

相手はお兄さんからで、

『曜が処分したマンションをそのまま引き取って荷物を入れたから新居が決まるまでそこを使え』

という内容だったそうだ。

曜が迎えに来てくれた以上ここでいつまでもお世話になるわけにもいかないし、仕事のことや出産に向けての備えもある。

そんなことを相談しあって、私たちはそのありがたい心遣いに甘えることにした。


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