シャッターの向こう側。
そして今、目の前には2個のビールジョッキ。
おつまみには枝豆と熱々の焼鳥。
そして、名刺を片手に目を丸くした坂口さん。
「いやぁ……凄いね」
「はい!」
坂口さんは名刺をつくづく眺め、小さな溜め息を吐いた。
「荒城雄一郎と言ったら、アレでしょ? 海外でも有名になりつつあるよね?」
そう! 外国のアーティストフォトコンテストで日本人で初めて賞を取った有名人!
「はい! グランドキャニオンとかの写真は有名ですよね! 日本を中心に活動されてますが、写真集もすでに何冊か出されています!」
そんな人から連絡を欲しいなんて言われるなんて、なんか有頂天!
気分はウキウキ、ハイになるってもんよね!
「もう、連絡は?」
「あ。待ち合わせの最中に……」
させて頂きました。
「なんて?」
「雑誌の企画で、季節の写真を撮るんですって。それに参加して見ないかって!」
「……ふぅん」
「……………」
坂口さんはニコリともせずに名刺を眺めたまま、ビールのジョッキを持ち上げた。
「私、嬉しいんですが」
ポツリと呟くと、坂口さんがはっとして笑顔になった。
「だよね! 凄いことだよ!」
明らかに目が笑っていない。
私……何かしたかな?
「じゃ、お祝いだね」
坂口さんは何事もなかった様にジョッキを差し出した。
「ありがとうございます」
だから、私も何事もなかった様にジョッキを合わせる。
カチン……と言うガラスの打ち合う音が響いた。
「写真家への第一歩だね。おめでとう」
「まだまだ先は長いですけどね~」
そう言ってにこやかにしながら、何故か首を傾げる。
しっくりとこない。
何かが違う。
そう考え始めたのは最近の事じゃない。
「あ。この焼鳥、美味しいよ?」
優しく笑う坂口さんに微笑む。
坂口さんは優しい。
付き合っているうちに、柔らかいけどすごい事を言うのも気付いた。
だけど、基本的には〝とてもいい人〟。
いい人で優しくて、顔もいいし、足も長いし……
おつまみには枝豆と熱々の焼鳥。
そして、名刺を片手に目を丸くした坂口さん。
「いやぁ……凄いね」
「はい!」
坂口さんは名刺をつくづく眺め、小さな溜め息を吐いた。
「荒城雄一郎と言ったら、アレでしょ? 海外でも有名になりつつあるよね?」
そう! 外国のアーティストフォトコンテストで日本人で初めて賞を取った有名人!
「はい! グランドキャニオンとかの写真は有名ですよね! 日本を中心に活動されてますが、写真集もすでに何冊か出されています!」
そんな人から連絡を欲しいなんて言われるなんて、なんか有頂天!
気分はウキウキ、ハイになるってもんよね!
「もう、連絡は?」
「あ。待ち合わせの最中に……」
させて頂きました。
「なんて?」
「雑誌の企画で、季節の写真を撮るんですって。それに参加して見ないかって!」
「……ふぅん」
「……………」
坂口さんはニコリともせずに名刺を眺めたまま、ビールのジョッキを持ち上げた。
「私、嬉しいんですが」
ポツリと呟くと、坂口さんがはっとして笑顔になった。
「だよね! 凄いことだよ!」
明らかに目が笑っていない。
私……何かしたかな?
「じゃ、お祝いだね」
坂口さんは何事もなかった様にジョッキを差し出した。
「ありがとうございます」
だから、私も何事もなかった様にジョッキを合わせる。
カチン……と言うガラスの打ち合う音が響いた。
「写真家への第一歩だね。おめでとう」
「まだまだ先は長いですけどね~」
そう言ってにこやかにしながら、何故か首を傾げる。
しっくりとこない。
何かが違う。
そう考え始めたのは最近の事じゃない。
「あ。この焼鳥、美味しいよ?」
優しく笑う坂口さんに微笑む。
坂口さんは優しい。
付き合っているうちに、柔らかいけどすごい事を言うのも気付いた。
だけど、基本的には〝とてもいい人〟。
いい人で優しくて、顔もいいし、足も長いし……