シャッターの向こう側。
「……お前のそういう所が一番困るな」

 はい?

「れっきとした女の癖に、やることがガキくさいって言うか、女らしくない」

 あら。

「失礼な。私は女性ですよ。宇津木さんの目は節穴ですか?」

「いや……」


 宇津木さんの視線がちらっと下を向く。

「…………」


 って、


「どこ見てんですか……っ!!」

 慌てて胸元を隠して、身を捻った。

「……お前が変な事を言うからだろ」

 今の私!?

 私が悪い!?


「……宇津木くんも男の子だったのね」

 訳わかんないです、加納先輩。

 でも、解らなくもない。


「宇津木さんのエッチー」


 スパン!と、軽い衝撃。


「ファイルで叩かないで下さい! ファイルで!!」

「仕事中だ仕事中」

 宇津木さんは背を向けて、パソコンに向かった。

 この鬼め。

 ブツブツ言いながら、持っていた写真を封筒に戻してると、

「神崎さん」

 今野兄が肩を叩いてきた。

「他にも写真ない?」

「……は?」

「君の写真見てみたい」

 ……え。

「ぇえ~?」

 何故か宇津木さんと目があって、ニヤッとされた。

「資料室に行けば、あるぞ?」

「し、資料室!?」

 ビックリした私が叫ぶと、宇津木さんは眉をしかめた。

「ピヨ。これとこれ大至急データ化して」

「あ。はい」

 やっぱりこの写真を選んだんだな。

 ……と思いつつ、星空写真を受け取ってパソコンに向き直ったら、後ろの二人が爆笑していた。


「……何か?」

 顔を赤くして笑い悶えてる今野兄を見上げると、思い切り首を振られる。

 なんだかな。


「その切り替えの早さ。見習いたいね」

 そりゃどういう意味ですか。

「じゃ、また後でね」

 疑問には思ったけど、先輩達はそのまま離れて行ったのですっかり忘れていた。


 資料室って、何!?


 と言う質問を。
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