チョコレートプリンス*きみだけをずっと*
「……っ」
―カタンッ
と音を立てて翔斗の杖は手から離れて地面に落ちた。
「うそ……うそ」
翔斗の右腕には尚くんが放った矢が刺さっていた。
矢の周りからは血が線を描くように流れてきていて……。
彼は腕を押さえながら、足から崩れ落ちて行った。
「翔斗…ごめんなさい!あたしが逃げなかったから……」
「未桜……だい……じょぶか……くっ」
翔斗は痛みに必死に耐えながら、自分のことじゃなくてあたしの心配をしてくる。
「あたしは何にも。翔斗が助けてくれたからどこも」
「ならいい。未桜が無事ならそれで」
「でも……翔斗が「終わりだな、お前も。その矢はただの矢じゃない。毒入りの矢だ。そのうちどんどん体内に蔓延(まんえん)していくだろう。
でもその矢を外せば出血大量死だ。どっちを選んでも終わりだな。
未桜ちゃんもようやく俺が連れてきた理由を果たしてくれたね。
ありがとう、未桜ちゃん。心の底から嬉しいよ」」
“せいぜいアイツの足手まといになって、アイツを困らせればいい”
頭の中に流れてきたのは一番最初に言われたまだ姿を現さなかった頃の尚くんの言葉だった――――。