チョコレートプリンス*きみだけをずっと*
あたしは元の自分を取り戻した尚くんを置いて、部屋を飛び出して翔斗のところに向かった。
お願い、生きてて。
どこにも行ったりしないで。
あたし、翔斗のケーキをあのパティスリーで食べてみたいよ。
そしてさっきの場所に辿り着いたはずなのに翔斗の姿はどこにもなかった……。
そこには苺子ちゃんもルイくんもいなくて……
崩れ去ったコンテストの会場も綺麗に元通りになっていて何も起きてないように修復されている。
あたしはその場にぺたんと座り込んだ。
「しょ……と、どこ……いっ……たの……っうー」
堰を切ったように涙がいっぱい流れ出す。
なんで、なんで翔斗がいないの。
あたし、ちゃんと尚くんの心取り戻せたのに。
「しょうとー!!!」
だけど、どんなに翔斗の名前を叫んでも彼の返事は返ってこなかった。