伯爵夫妻の甘い秘めごと 政略結婚ですが、猫かわいがりされてます
(どうしよう。ドキドキする。オーガスト様が綺麗……)
オーガストは自分の服を脱ぎ捨てると、ベッドに横たわるドロシアを覆うように体を重ねた。
彼の重みで沈むクッション。ぎこちなく固まるドロシアは、ぺろりと首筋を舐められて、自然に身震いしてしまう。
「痛かったり嫌だったりしたら言っていいよ」
オーガストの手がドロシアの薄い夜着の上から滑り、優しく全身を撫でていく。
恐怖はあった。でも嫌ではない。
男の人の手はこんなに硬くて、こんなに大きいのかと、自分の肌を撫でていく感触から思う。
自分で肌に触れるのとは違う。腕や肩のような普段自分でも触るような部分も、彼に触られれば不思議と気持ちいい感覚があった。それ以外の場所はなおさらだ。胸の頂を優しくなでられ、堪えきれず甘い声が漏れた。
「……んんっ」
「気持ちいい?」
本当に八十年も女性に触れてないのかと疑うほど、オーガストは的確にドロシアを溶かしていく。
なすが儘の状態で全身を愛でられて、ドロシアは呼吸が困難になるほど息を荒げていた。
「ドロシア。……ドロシア、かわいい、ドロシア」
興奮したオーガストの声はよけい官能を煽る。
体の中心部から広がった熱はもう全身に広がっていて、ドロシアは耐えかねて両手を開いた。
「オーガストさまっ」
怖いという感情と彼のものになりたいという恋情がせめぎ合うドロシアの体は、オーガストの優しい愛撫によって完全に開かれる。