伯爵夫妻の甘い秘めごと 政略結婚ですが、猫かわいがりされてます
*
……朝の光がまぶしい。
「ドロシア様? お目覚めですか?」
男性の声に、ドロシアはぼんやりとした意識を覚醒させた。
天井のシャンデリアが目に入り、相変わらず豪華だなぁとひとりごちる。
「今、起きるわ」
「ああ、そんなに慌てて起きなくても大丈夫ですよ。昨日は貧血で倒れたんです。覚えておられますか?」
優しい声をかけてくれるのは、金髪の側近だ。鼻筋の通った見目麗しい青年で、ドロシアを目を細めて見つめ、笑いかける。彼は、ドロシアの恋人だ。
「チェスター」
「お水をどうぞ? すっきりしますよ?」
ピッチャーからグラスに注がれた水を一口含む。うまく呑み込めなくてむせてしまったら、チェスターがすぐに背中を撫でてくれた。
「ありがとう」
「じき朝食になります。着替えをなさっていてください」
チェスターは微笑んだままドロシアの頬に優しい口づけを落として、部屋を出ていった。
ここはノーベリー伯爵家だ。
訳あって嫁いできたドロシアは、道中ずっと御者をし、守ってくれたチェスターに恋心を抱いた。
やがて屋敷について、ノーベリー伯爵に引き合わされたが、彼は形だけの結婚を望んでいて、その後は姿さえ見せてくれない。
勝手に恋人を作ってもかまわない、という夫の言葉どおり、ドロシアはチェスターと恋をはぐくんだのだ。
……朝の光がまぶしい。
「ドロシア様? お目覚めですか?」
男性の声に、ドロシアはぼんやりとした意識を覚醒させた。
天井のシャンデリアが目に入り、相変わらず豪華だなぁとひとりごちる。
「今、起きるわ」
「ああ、そんなに慌てて起きなくても大丈夫ですよ。昨日は貧血で倒れたんです。覚えておられますか?」
優しい声をかけてくれるのは、金髪の側近だ。鼻筋の通った見目麗しい青年で、ドロシアを目を細めて見つめ、笑いかける。彼は、ドロシアの恋人だ。
「チェスター」
「お水をどうぞ? すっきりしますよ?」
ピッチャーからグラスに注がれた水を一口含む。うまく呑み込めなくてむせてしまったら、チェスターがすぐに背中を撫でてくれた。
「ありがとう」
「じき朝食になります。着替えをなさっていてください」
チェスターは微笑んだままドロシアの頬に優しい口づけを落として、部屋を出ていった。
ここはノーベリー伯爵家だ。
訳あって嫁いできたドロシアは、道中ずっと御者をし、守ってくれたチェスターに恋心を抱いた。
やがて屋敷について、ノーベリー伯爵に引き合わされたが、彼は形だけの結婚を望んでいて、その後は姿さえ見せてくれない。
勝手に恋人を作ってもかまわない、という夫の言葉どおり、ドロシアはチェスターと恋をはぐくんだのだ。