伯爵夫妻の甘い秘めごと 政略結婚ですが、猫かわいがりされてます
*
とりあえず自分に与えられた部屋に戻り、ドロシアは普段着のドレスに着替え、髪を整えた。
ちょうどそのタイミングで扉がノックされる。
「奥様、お待たせしました。朝食の準備ができました」
部屋に入って来たのは、食事の乗ったワゴンを押した、白の調理服を着た同年代くらいの女性だった。金髪をてっぺんできゅっと丸めていて快活そうだ。目もぱっちりとしていて可愛らしい。
「えっと」
「はじめまして、奥様。私、この屋敷の厨房を任されているエフィーと申します」
「私はドロシアです。どうぞよろしくお願いいたしますわ」
「どうぞ。昨日も食べてらっしゃらないのでおなかがすきましたでしょ?」
テーブルの上に広がっていたのは、朝食のパンとスープ、それにサラダだ。
ヨーグルトに果物までついている。メルヴィル家ではついぞお目にかからない品だ。
ドロシアには素晴らしい朝食だと思えたが、エフィーは恐縮したように頭を下げる。
「食材が運ばれてくるのが週に一度なので、ありあわせのものですが。落ち込んでいるときに空腹はよくありませんわ。満腹になれば元気になります」
「私には十分贅沢な朝食よ。ありがとう」
と言って椅子に座りつつ、最後の励ましに疑問が湧く。
エフィーとは今初めて会ったのに、なぜ自分が落ち込んでいたのを知っているのだろう。
疑問を問いかけようとしたが、エフィーがニコニコ笑いながら見ているので、追及するのもおかしな気がして前の席を指さした。
とりあえず自分に与えられた部屋に戻り、ドロシアは普段着のドレスに着替え、髪を整えた。
ちょうどそのタイミングで扉がノックされる。
「奥様、お待たせしました。朝食の準備ができました」
部屋に入って来たのは、食事の乗ったワゴンを押した、白の調理服を着た同年代くらいの女性だった。金髪をてっぺんできゅっと丸めていて快活そうだ。目もぱっちりとしていて可愛らしい。
「えっと」
「はじめまして、奥様。私、この屋敷の厨房を任されているエフィーと申します」
「私はドロシアです。どうぞよろしくお願いいたしますわ」
「どうぞ。昨日も食べてらっしゃらないのでおなかがすきましたでしょ?」
テーブルの上に広がっていたのは、朝食のパンとスープ、それにサラダだ。
ヨーグルトに果物までついている。メルヴィル家ではついぞお目にかからない品だ。
ドロシアには素晴らしい朝食だと思えたが、エフィーは恐縮したように頭を下げる。
「食材が運ばれてくるのが週に一度なので、ありあわせのものですが。落ち込んでいるときに空腹はよくありませんわ。満腹になれば元気になります」
「私には十分贅沢な朝食よ。ありがとう」
と言って椅子に座りつつ、最後の励ましに疑問が湧く。
エフィーとは今初めて会ったのに、なぜ自分が落ち込んでいたのを知っているのだろう。
疑問を問いかけようとしたが、エフィーがニコニコ笑いながら見ているので、追及するのもおかしな気がして前の席を指さした。