八百比丘尼と新選組-800歳の少女-
「えっ、ちょ、どうしたんだよ…!」




原田さんが反射的に私の背中をさする。




初対面に等しい女の背中を急に触るのはどうかと思うぞ。




憎まれ口を叩こうとしたけど、そんな言葉は出なかった。




「…原田。あとでそいつ、屯所に連れてこいよ」




「えぇ………わかりました」




原田さんは困惑しつつも了承した。




「総司、帰るぞ」




土方さんと総司さんは何も言わず、羽織りを翻して去った。




だんだら模様の羽織だった。




その場に私の嗚咽と原田さんの慌てる声が響いた。
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