八百比丘尼と新選組-800歳の少女-
「…………なんで私呼ばれたんでしょう?」




屯所を見上げ、ポツっと言った。




「あー…事情とか聞くんじゃねぇ?」




事情聞くだけで終わるといいけど。




なんとなく、嫌な予感を感じた。




静まった屯所の廊下を二人で歩く。




「土方さん、連れてきました」




ある部屋の前で立ち止まる。




「入れ」




その声が聞こえた瞬間。




さっきの落ち着いた原田さんはどこへ行ったのか。




原田さん…いや、アホはスパァァァァァアアンと襖を開け放った。




「……お前絶対馬鹿だろ」




土方さんも呆れているのが良くわかる。




「これで俺の役目は終わりですね」




アホはキリッとした顔で出ていったが、廊下で『新ぱっちゃぁぁぁぁああん!平助ぇぇぇえええ!』と叫びながら遠ざかっていった。




その場に残るは静寂。




気まずいの極みである。
< 24 / 56 >

この作品をシェア

pagetop