無慈悲な部長に甘く求愛されてます

 時間を忘れるような長いキスに思考を溶かされて、崩れ落ちそうになる。

 私の腰を支えると、部長は部屋に上がるように私を促した。

 手を引かれながら廊下を進み、いきなりベッドルームに連れ込まれる。

 ダブルサイズの大きなベッドが目に入って、私はとっさに叫んだ。

「ま、待ってください、部長」

「プライベートで部長はやめてくれって言っただろ?」

 不機嫌そうな顔で振り向かれて「冴島さん」と言い直したのに、彼は切れ長の目をすがめた。

「やりなおし」

「え……」

 整った顔に正解を見つけるように、私は冴島さんの顔を見つめる。

 それから、おそるおそる口にした。

「賢人さん……?」

 厳しかった顔が、ふいに緩む。

「よくできました」

 私に手を差し出して、冴島さんは優しく言った。

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