無慈悲な部長に甘く求愛されてます

「おいで、和花」

 ぱん、と胸の奥で何かが弾ける音がした。

 もうダメだ。

 胸に空けられた穴から、愛しさがあふれ出して止まらない。

 ケーキのフィルムをはがすみたいな慎重な手つきで、冴島さんは私の服を1枚ずつ脱がしていく。

 キスを繰り返しながら、合間に優しくささやく。

「好きだよ、和花」

 名前を呼ばれるたびに、背中がぞくぞく震えた。

「君がかわいくてしかたない」

 指先で軽く体を触られただけで、ため息に似た声がこぼれてしまう。


 それは奇妙に満ち足りた時間だった。

 ずっとばらばらだった心と体が、はじめてひとつになったみたいな。


 冴島さんのぬくもりに抱かれながら、

 私は、自分で抑制できないくらいの強い想いがあることと、それを受け止めてくれる人がいることの幸せを、噛み締めた。





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