無慈悲な部長に甘く求愛されてます
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「へえ、クリスマスからだったんだ。それは意外だわ」
お昼休み、いつものようにリフレッシュスペースでお弁当を食べながら、私はようやく真凛にすべてを打ち明けた。
私の話を聞き終えた真凛は、驚くよりも納得したという顔をしている。
「あの彼がサンタクロースの格好してたなんて……見てみたかった」
サンドウィッチを片手に心底悔やまれるという顔をする真凛に、私は苦笑した。
ずっとふたりだけの秘密だったクリスマスの出来事も、彼女には話していいと冴島さんから許可をもらってある。
「もっと驚くかと思った」
私が言うと、彼女はふっと吐息を漏らす。
「昨日はさすがに驚いたけどね。でも、なんとなく気づいてたから」
ビリヤード台のほうで歓声があがり、私たちは会話を切る。
リフレッシュスペースでは、いつものメンバーが玉突きに興じている。
何か賭けをしながら全力でゲームを楽しんでいる彼らがこちらの話に耳を傾けているとは思えないけれど、念のため、私たちは声のボリュームをいつも以上に抑えて、かつ当人の名前を出さないように注意しながら話をしていた。