無慈悲な部長に甘く求愛されてます
とたんに真凛の顔が曇る。その変化があからさまで、私は思わず笑ってしまった。
「ね、さっきの見た?俺のスーパーショット!ていうか、何笑ってんの?」
私たちのテーブルに走り寄ってきた池崎さんが、にこにこしながら例のごとく私のお弁当を覗き込む。
「おお!今日の弁当も美味そう!ね、いつ俺に作ってきてくれるの小松ちゃん」
思わず目をぱちくりさせてしまった。
驚いたことに、いつのまにかお弁当を作ってあげる前提の話になっている。
「え、ええと」
池崎さんはわざと空気を読まないというか、押しの強い人だと思っていたけれど、私もそろそろ愛想笑いだけでは乗り切れないかもしれない。
「あの、私、ひと様につくってあげられるような腕は持ってないので……」
どうにか角が立たないように断ろうとしても、池崎さんはやっぱり手ごわい。
「なに言ってんの。謙遜しちゃって。十分美味そうじゃん」
私のお弁当を食い入るように見てから、にこりと笑う。
「ねえ小松ちゃん、もう俺と付き合っちゃわない?そんで毎日弁当つくってほしいな」