浅葱色の魁
一方、平助は屯所に戻り


「おーい!烝!」



「どないしたん?」



「へへっ 欠席した!
んで、酒貰ってきた!」



「でかした!」



「つまみに漬物とってくる」



屋根上で酒を飲む



「幹三郎と喧嘩して、伊東さんに怒られた
言い掛かりつけてきたのは、向こうなのに
それでも、弟が可愛いもんだ
俺、そんなに憎まれることしたかなぁ」


「さぁ? よく世話してると思うで!」



「まあ、気にしない!
もったいない!もったいない!」



「なんや? まじないか?」



「そっ!くよくよすんな!って
自分に言い聞かせるまじない!」




「江戸のまじないか?」



「ふふっ 有助が作った!」



「なんや!大したことなさそうやな!」



「いや、これが効くんだって!
ほぉーら!元気になっただろ!!!」


「それ、俺と飲んでるからか
酒に酔っただけちゃうか?」



「あはははっ烝!飲め!」



「あはっ ホンマおもろいなぁ~」











< 139 / 283 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop