浅葱色の魁
伊東と共に迎えた朝は
心に穴が開いたような気持ちだった
〝あと何回、こんなことがあるのかな〟
伊東の寝顔から視線を天井に向けると
涙が頬を伝った
「怖かった? それとも…どこか痛む?」
伊東が優しく声を掛け
平助を撫でる
「大丈夫」
そう答えると
「君は、嘘が下手だね
土方君が好きかい?いつも目で追っている
俺に抱かれることが苦痛なんだろう?」
「女に慣れないだけ… 大丈夫
怖くなかったから」
「土方君を忘れろよ
俺の事しか考えられないようにしてやる」
伊東にされる全てが悲しくなる
それでも
〝新選組に必要な人なんだ
俺が、繋ぎ止めておかないと…〟
必死で受け止めた
「平助君の髪って、不思議だね
下ろすと前髪が別れて額が出るんだね」
「くせっ毛だから…」
「綺麗な髪…」
「伊東さん、そろそろ屯所に戻らないと」
「平助君…一緒に帰りましょうか」
「別々です 先に帰りますよ」
「残念 俺は、遠回りして帰るよ」
素早く身支度をして、旅籠を出る
〝気持ち悪い…〟
空腹と気持ちの落ち込みが押し寄せ
吐き気に襲われる
〝強くなれ!強くなれ!〟
懸命に屯所まで歩く
点呼のある広間にギリギリ間に合う
遠回りすると言った伊東は座っている
〝あれ…〟
平助の視界がグルリと回転する
倒れる寸前、伊東が抱きとめた
心に穴が開いたような気持ちだった
〝あと何回、こんなことがあるのかな〟
伊東の寝顔から視線を天井に向けると
涙が頬を伝った
「怖かった? それとも…どこか痛む?」
伊東が優しく声を掛け
平助を撫でる
「大丈夫」
そう答えると
「君は、嘘が下手だね
土方君が好きかい?いつも目で追っている
俺に抱かれることが苦痛なんだろう?」
「女に慣れないだけ… 大丈夫
怖くなかったから」
「土方君を忘れろよ
俺の事しか考えられないようにしてやる」
伊東にされる全てが悲しくなる
それでも
〝新選組に必要な人なんだ
俺が、繋ぎ止めておかないと…〟
必死で受け止めた
「平助君の髪って、不思議だね
下ろすと前髪が別れて額が出るんだね」
「くせっ毛だから…」
「綺麗な髪…」
「伊東さん、そろそろ屯所に戻らないと」
「平助君…一緒に帰りましょうか」
「別々です 先に帰りますよ」
「残念 俺は、遠回りして帰るよ」
素早く身支度をして、旅籠を出る
〝気持ち悪い…〟
空腹と気持ちの落ち込みが押し寄せ
吐き気に襲われる
〝強くなれ!強くなれ!〟
懸命に屯所まで歩く
点呼のある広間にギリギリ間に合う
遠回りすると言った伊東は座っている
〝あれ…〟
平助の視界がグルリと回転する
倒れる寸前、伊東が抱きとめた