求めよ、さらば与えられん
プワゾンの毒で死にかけた事があるって何?ママは身体が弱くて病気で死んでしまったんじゃないの?知らない話ばかり。



「アウロラ……教えて。 私の事、ママの事、この毒の事っ全部ッ!!!」



身体中に熱が駆け巡ってる様に熱い。冷静でいようと思えば思うほど興奮してしまう。立ちくらみがしてジーンの胸に寄りかかる様にしがみついた。



「ベアトリーチェ、その身体では__」

「今聞かなくていつ聞くっていうの!?」



ジーンの言葉を遮った。


トゥーラン国で叫びすぎたせいで痛めていた喉に、また痛みが走る。痛みのせいで目頭が熱くなる。



「長い話になるゆえ、ソファーにかけなさい」



ジーンに腰を抱かれながらソファーまで移動した。柔らかなソファーに腰を下ろし、ジーンの肩に頭を乗せた。


アウロラは私のおでこに手を当てながら「限界がきたら言うのだぞ?」と言った。私が頷くと、アウロラは私たちの前のソファーに静かに座った。



「そなたの母__アヴァはわらわと同じ精霊だ」

「ママが……精霊……?」

「それもただの精霊ではない。 精霊王の娘であり、精霊族の王女。 そして今はなき花_コンソラトゥールの精霊だった」

「そうか…そういう事か……」



ジーンの呟く声が聞こえてきた。



「ベアトリーチェはアヴァ様の力を受け継いだのか」

「コンソラトゥールがどういう花なのか知っておるのか?」

「戻ってきて調べた。 それが合っているのなら、コンソラトゥールは癒しの花。 どんな怪我や毒も治してしまうという幻の花だ」



私の力と同じ。これはママの力だったの?私の中のママの部分。






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