求めよ、さらば与えられん
違う。パパは私を捨てたんじゃない。守ってくれた。ちゃんと分かってるから、どうでもいい人に何て言われようと傷付きはしない。そしてその事を説明する義理もない。だから私は何も言わなかった。



「王位継承権がなくとも、身分を剥奪されていようとも、お前の中に流れる血は間違いなく王家の血だ。 お前たち身内のいざこざなど知らぬが、現国王がお前を妹だと語っている。 だからつべこべ言わずについて来い」



現国王が私を妹だと言った?本当に?そんなはずない。だってパパを喪った日から私は王家の人には誰にも会っていない。連絡すら取り合っていない。


ちょっと待って……。



「バルドックとマクブレインはまだ戦争中でしょう? 何故国王と話を? そもそもどうして貴方がたはバルドックを自由に動き回れるの?」



漆黒の男は不敵な笑みを見せた。


背筋がゾッとした。



「まさか……」

「そのまさかだ。 この国は既に我が手中にある」



我が手中……って事は__ッ!?


ヘンリーが言っていた。マクブレイン国の軍を率いているのは__。



「マクブレイン国第一王子、ジーン・マクブレイン……?」

「分かったのなら大人しくついて来い。 お前に選択権など初めからない」





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