求めよ、さらば与えられん
そう……バルドック国はマクブレイン国に堕とされてしまったのね……。負けた国は一体どうなるの?バルドック国の人々は一体どんな扱いを受けるの?



「……断ったらどうなるんですか?」

「お前を取り巻く炎が教会の中で暴れ回るだけだが、試してみるか?」



とても惨虐な事を口にしているのにこの人の顔色は全く変わらない。躊躇いも罪悪感も持ち合わせていない瞳。なんて恐ろしくて憐れな人。



「1日時間を頂けませんか?」

「何故? お前の頼みを聞いてやる義理はない」

「お時間を頂けるのであれば、後は貴方の命令に従います。 もしも次の陽が登る前に私が貴方の前に現れなければ、ここを火の海にして頂いて構いません」

「……いいだろう。 では陽が昇るまでにバルドック国の城へ来い。 約束を破ればお望み通り教会を跡形もなく消してやる」



ジーン王子が目配せすると、炎の鳥籠が一瞬にして消えてしまった。


冷たい風が頬に触れる。


敵軍がいなくなった後も暫くの間、その場を動くことが出来なかった。





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