男装したら数日でバレて、国王陛下に溺愛されています
「刺繍をしていたのか。指は大丈夫か?」
 
心配そうな色を瞳に浮かべるクロードに周りの者は微笑む。どこまでもミシェルに甘い国王陛下だ。


「はい。とても上達したんですよ。もう指に刺しませんから」
 

ミシェルは自慢げに指をクロードの目の前に差し出してみせる。その手を掴んだクロードはミシェルの指をパクリと口に入れる。


「ク、クロードさまっ! 皆が見ているのにっ」
 

ミシェルは慌てて手を引っ込めようとする。


「いいではないか。私の妃は恥ずかしがり屋だな。皆、目をつぶっていてくれ」

「な、なにを……? きゃっ」
 

戸惑うミシェルはクロードにお姫様抱っこをされた。そして歩き始める。


「そんな顔をするから、お前がほしくなった。私の胸に顔を埋めていればいい」
 

ミシェルは愛する国王陛下の言葉の通りにせず、形のいい唇にキスをした。


「お前は時々大胆になる」
 

不意打ちのミシェルからのキスにクロードから笑みがこぼれた。




                              END
 
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