クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国(パラダイス)~これってもしやシンデレラストーリー!?




「さらば~、モルドよ~!」



出航して、港がどんどん小さくなるに連れ、ジョナサンさんはえらく楽しそうだった。
甲板で叫びながら、飛び跳ねたり踊ったり。
それを見てたら、私もなんだか踊りたくなって来たけど、アルバートさんたちは冷ややかな目をしてたから、一緒に踊るのはやめておいた。



「夕食は、私の部屋で摂ることにしょう。」

「はい。」



今度は、4人部屋だ。
私とネイサンさんとジョナサンさんと、知らないおじさん。
知らないおじさんがちょっと気にはなるけど、まぁ、大部屋よりはまだマシかな。



「は~…ついにファーリンドに戻るんだな…」

ジョナサンさんは、ベッドに寝転び、大きく腕を伸ばした。



「やけに嬉しそうだな。」

「そう見えるか?」

「あぁ……」

ジョナサンさんは、確かに本当に嬉しそう。
顔がずっと綻んでるよ。
そんなにファーリンドに戻るのが嬉しいのかな?



その反面、アルバートさんたちは、あまり嬉しそうじゃない。
この先のことを考えたら、気持ちが晴れないのも当然だけど…



「カンナ…今回は酔いは大丈夫そうか?」

「はい、朝、薬も飲んでますし、大丈夫そうです。」

「それは良かった。
もし、具合が悪くなったらすぐに言うんだぞ。」

「はい。」
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