クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国（パラダイス）～これってもしやシンデレラストーリー！？

「こちらこそ、思いがけず懐かしい味を振舞ってもらい、とても感謝している。
ここに来て、本当に良かった。
ありがとう、デニスさん。」

「アルバート様！」

アルバートさんは、ご主人の両手を握り締めた。
ご主人は、感極まって涙を流した。



やっぱり、アルバートさんは私の思った通りの…いや、それ以上の人だ。
身分が低い人にも誠実に接する姿に、私もちょっとうるっと来たよ。
こんな風に、一般市民をも大切にする人が王様になったら、きっとその国は繁栄するよね。
オルリアンの未来は安泰そうだね。
アルバートさんへの尊敬の念みたいなものが強くなった。



「アルバート様、またいつか…私が生きてる間にお越し下さいね。」

「あぁ、もちろんだ。また近いうちに来させてもらうよ。」

その言葉は、きっと口先だけじゃないよね。
アルバートさんのことだから、その約束は守られると思う。



出来ることならその時もまた一緒に来たいな。
私は、ふとそんなことを思った。
今度は、アルバートさんに迷惑かけないようにして…
そのためには、私も頑張らないとね。
って、何をどう頑張れば良いのか、まだよくわからないけれど…