北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅰ
佐佑は平日なのにTシャツとバミューダパンツという、休日めいた格好だ。
「おれは奥ちゃんと妊婦検診に行ってきたから、会社は早退」
「なるほど」
「あっ、聞いて聞いて!」
佐佑がBGMにも負けないテンションの高さで声を弾ませる。
「今日エコーのときにさ、お子ちゃんに話しかけたわけ、パパが見てるよー、こっち向いてーって。そしたらほんとに顔、動かしたんだよ! 聞こえてるんだよ! すごくない?!」
圧倒されて、凛乃は微笑みながらうなずくのでせいいっぱいだ。
「通じ合えるとうれしいですよね」
「うんうん。胎動ってやつもさ、感動するね! 生命力のカタマリじゃん! 奥ちゃんはエイリアンが入ってるかもしれないって言うんだけどさ、できれば24時間、奥ちゃんのおなかにくっついてたいっ」
佐佑のクールダウンがてら、カートを並べて歩き出す。佐佑も特に買う物のアテはないようだ。
「おれは奥ちゃんと妊婦検診に行ってきたから、会社は早退」
「なるほど」
「あっ、聞いて聞いて!」
佐佑がBGMにも負けないテンションの高さで声を弾ませる。
「今日エコーのときにさ、お子ちゃんに話しかけたわけ、パパが見てるよー、こっち向いてーって。そしたらほんとに顔、動かしたんだよ! 聞こえてるんだよ! すごくない?!」
圧倒されて、凛乃は微笑みながらうなずくのでせいいっぱいだ。
「通じ合えるとうれしいですよね」
「うんうん。胎動ってやつもさ、感動するね! 生命力のカタマリじゃん! 奥ちゃんはエイリアンが入ってるかもしれないって言うんだけどさ、できれば24時間、奥ちゃんのおなかにくっついてたいっ」
佐佑のクールダウンがてら、カートを並べて歩き出す。佐佑も特に買う物のアテはないようだ。