北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅰ
「あともう一息で、この部屋も使えるようになりますよ。そしたらわたし、仕事無くなって追い出されちゃいますねー」
くさい小芝居で言ったら、累が上半身をひねってふりむいて、思いのほか険しい顔で反応した。
「そんなことしない。ごはん作ってくれてる」
「それだけなら、通えばいいですから」
「でも、住むところは?」
「そこに行きつきますよね、やっぱり」
自嘲的に笑うと、凛乃はいつ言おうかと迷っていた案を口にした。
「契約のとき、自由時間にバイトするのもありってお話しさせていただいたと思うんですけど、それ、昼間でも可、ってことにできませんか? 片付けは夕飯後にやるということで、実働時間は変えません」
累が反芻するように黙りこんだ。
「あ、でも、このごろ早い時間に起きてますよね? 片付け、うるさいですか?」
「昼に起きるようにしようと思っただけ」
くさい小芝居で言ったら、累が上半身をひねってふりむいて、思いのほか険しい顔で反応した。
「そんなことしない。ごはん作ってくれてる」
「それだけなら、通えばいいですから」
「でも、住むところは?」
「そこに行きつきますよね、やっぱり」
自嘲的に笑うと、凛乃はいつ言おうかと迷っていた案を口にした。
「契約のとき、自由時間にバイトするのもありってお話しさせていただいたと思うんですけど、それ、昼間でも可、ってことにできませんか? 片付けは夕飯後にやるということで、実働時間は変えません」
累が反芻するように黙りこんだ。
「あ、でも、このごろ早い時間に起きてますよね? 片付け、うるさいですか?」
「昼に起きるようにしようと思っただけ」