北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅰ
「料理は、べつに。時間が自由な仕事なんで、集中すると昼夜逆転したりして、合わせてもらうの、たいへんだろうし。ただ、掃除というか、整理してもらいたいのがいろいろあって、そういうのって、事務の仕事に通じるものがあったり……?」
「どうでしょうね。それに、掃除メインだからパートタイムで、って思われたんですよね? 住み込みじゃなく」
「でも、それが維盛さんの希望なら、なんとか」
「お給料、払えますか? 住み込み家政婦の時給は、拘束時間の分、高い設定です。月給20万超えたりしますよ?」
ぐっと言葉に詰まる累を見て、罪悪感が湧いた。雇うと言ってくれているのに、雇えるわけがないと責めている。
「わたしじゃなくていいと思いますよ?」
つい自虐的な言葉が出る。
「家政婦向きなところといえば人並みに健康ってくらいで、無職になったとたんカレシに逃げられるくらい、これといった取り柄もないんです。そんなのが引っ越し代と生活費を貯めるために、半年とかそれ以上居すわるかもしれないんですよ? ちょっと家事を手伝ってもらうというには、せっぱつまってて、めんどくさい物件ですよ?」
「どうでしょうね。それに、掃除メインだからパートタイムで、って思われたんですよね? 住み込みじゃなく」
「でも、それが維盛さんの希望なら、なんとか」
「お給料、払えますか? 住み込み家政婦の時給は、拘束時間の分、高い設定です。月給20万超えたりしますよ?」
ぐっと言葉に詰まる累を見て、罪悪感が湧いた。雇うと言ってくれているのに、雇えるわけがないと責めている。
「わたしじゃなくていいと思いますよ?」
つい自虐的な言葉が出る。
「家政婦向きなところといえば人並みに健康ってくらいで、無職になったとたんカレシに逃げられるくらい、これといった取り柄もないんです。そんなのが引っ越し代と生活費を貯めるために、半年とかそれ以上居すわるかもしれないんですよ? ちょっと家事を手伝ってもらうというには、せっぱつまってて、めんどくさい物件ですよ?」