北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅰ
「え、いいってことですか? まさか、この条件を受け入れるんですか」
「維盛さんがいいならいい」
拍子抜けした。気負いがどこか飛んでいった。現実も危機感もわかってないんじゃないかと思うと、ちょっと腹も立った。
「なんか、ウラがありそう」
「ウラ?」
「だって小野里さんには迷惑なことばっかりじゃないですか。たいして役に立たない他人がずっと家に居座るんですよ? 生活のペースとか影響あるだろうし、いやそれはなるべくジャマにならないようにしますけど、なのにそれでもいいなんて。こっそり売り飛ばすつもりとか、監禁が趣味とか」
傷ついたのか腹を立てたのか、それすらわからないけど、とりあえず累はそっぽを向いた。
「すみません。口が過ぎました」
「おれも無謀なことしてるとは思ってる」
続いて凛乃がかろうじて聞き取ったのは、「でも、こういう方法しか思いつかない」というつぶやきだった。
「維盛さんがいいならいい」
拍子抜けした。気負いがどこか飛んでいった。現実も危機感もわかってないんじゃないかと思うと、ちょっと腹も立った。
「なんか、ウラがありそう」
「ウラ?」
「だって小野里さんには迷惑なことばっかりじゃないですか。たいして役に立たない他人がずっと家に居座るんですよ? 生活のペースとか影響あるだろうし、いやそれはなるべくジャマにならないようにしますけど、なのにそれでもいいなんて。こっそり売り飛ばすつもりとか、監禁が趣味とか」
傷ついたのか腹を立てたのか、それすらわからないけど、とりあえず累はそっぽを向いた。
「すみません。口が過ぎました」
「おれも無謀なことしてるとは思ってる」
続いて凛乃がかろうじて聞き取ったのは、「でも、こういう方法しか思いつかない」というつぶやきだった。