北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅰ
とりあえずホッとしたら、ふたり同時に大きな溜息が出た。その流れでしぜんに目が合った。
「こわがらせてごめん」
「いえ、ちょっとびっくりしただけです。ゴミは玄関前に出しておけばいい、って、こういうことだったんですね」
累はうなずいて、ドアにもたれた。「あと、言い忘れてたけど、最近たまにポストとかドアノブに惣菜とか置いてくから」
「手作りとかですか?!」
「いや、買ったもの。最近、奥さんが妊娠して買い物担当になって、ついでだとか言って」
「いろいろ気にかけてくれてるんですね」
駆け寄ってきたときのうれしそうな顔を思いだして、凛乃は感じ入る。
昨日、冷蔵庫を確認したら、牛乳と卵と納豆が入っていた。食器棚の下にはパックごはんとインスタント食品とレトルト食品がいっぱい。炊飯器の上には食パンが載ってるけど、お米は見当たらない。自炊はしてないけど、こまめに食品を買ってるか、弁当宅配業者でも利用してると思っていた。実際はものすごく個人的なサービスを受けていた。
「こわがらせてごめん」
「いえ、ちょっとびっくりしただけです。ゴミは玄関前に出しておけばいい、って、こういうことだったんですね」
累はうなずいて、ドアにもたれた。「あと、言い忘れてたけど、最近たまにポストとかドアノブに惣菜とか置いてくから」
「手作りとかですか?!」
「いや、買ったもの。最近、奥さんが妊娠して買い物担当になって、ついでだとか言って」
「いろいろ気にかけてくれてるんですね」
駆け寄ってきたときのうれしそうな顔を思いだして、凛乃は感じ入る。
昨日、冷蔵庫を確認したら、牛乳と卵と納豆が入っていた。食器棚の下にはパックごはんとインスタント食品とレトルト食品がいっぱい。炊飯器の上には食パンが載ってるけど、お米は見当たらない。自炊はしてないけど、こまめに食品を買ってるか、弁当宅配業者でも利用してると思っていた。実際はものすごく個人的なサービスを受けていた。