北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅰ
味付けとかメニューに関して、なんのコメントもない。それほど料理が得意でもなし、初日だからと手の込んだメニューだったわけでもなし、褒められるところがないと言われればそれまでだけど、無反応だと修正しようがない。
「あの、どうですか?」
凛乃は思い切って答えを求めた。
いったん手を止めて、累は「おいしい」と言ってまた鮭を一切れつまみ上げる。箸の使いかたがきれいだ。
感情が感じられなかった回答に、凛乃は「ありがとうございます」と返して味噌汁をすすった。
ムリヤリ言わせたみたいじゃない? もう聞くのはやめよう。
朝食はしぜんに展開したのに、また昨夜のような息苦しい夕食になってしまっている。間を埋めたくて、凛乃はあとでもよかった報告をいますることにした。この家で主の留守中に起きたことや、主の交友関係に関することは、報告の義務がある。
「夕方に、瀬戸さんがいらっしゃいました」
「あの、どうですか?」
凛乃は思い切って答えを求めた。
いったん手を止めて、累は「おいしい」と言ってまた鮭を一切れつまみ上げる。箸の使いかたがきれいだ。
感情が感じられなかった回答に、凛乃は「ありがとうございます」と返して味噌汁をすすった。
ムリヤリ言わせたみたいじゃない? もう聞くのはやめよう。
朝食はしぜんに展開したのに、また昨夜のような息苦しい夕食になってしまっている。間を埋めたくて、凛乃はあとでもよかった報告をいますることにした。この家で主の留守中に起きたことや、主の交友関係に関することは、報告の義務がある。
「夕方に、瀬戸さんがいらっしゃいました」