北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅰ
「習慣、だと思う。ばあちゃんはよく手首が痛いって困ってて、華道教室のせいにしてたけど辞めないって言うから、そのたびに母親と家の掃除しに来てた。母親がいなくなったあとに、父親とばあちゃんと、どっちのところに行くかって話になって。どっちのほうが人手が必要かって言ったら」
「とめ子さん、でしょうね」
「そういうこと」
累は凛乃に視線を移して、困惑したように尋ねた。
「家族って、こういうもの?」
「納得してないんですか?」
「物心ついたときから養子のことはありのまま聞いて育ったけど、あの母親のフィルターを通してるから、どうなんだろうって」
「第三者として言えば、家族だと思いますよ、なんの疑問もなく。だって、他人でも結婚すれば家族じゃないですか。猫だって犬だって、家族だっていうひとたくさんいますし。血のつながりとか、いっしょに暮してるかどうかより、その人を自分の人生に受け容れるかどうかだって、わたしは思ってて」
「とめ子さん、でしょうね」
「そういうこと」
累は凛乃に視線を移して、困惑したように尋ねた。
「家族って、こういうもの?」
「納得してないんですか?」
「物心ついたときから養子のことはありのまま聞いて育ったけど、あの母親のフィルターを通してるから、どうなんだろうって」
「第三者として言えば、家族だと思いますよ、なんの疑問もなく。だって、他人でも結婚すれば家族じゃないですか。猫だって犬だって、家族だっていうひとたくさんいますし。血のつながりとか、いっしょに暮してるかどうかより、その人を自分の人生に受け容れるかどうかだって、わたしは思ってて」