愁い流して
土方さんの胸から離れた



涙と鼻水を拭っていた



「私今酷い顔してますよね。
あんま見ないでください」



土方「そんなことない。
お前はいつも綺麗だ」



「へへっ、ありがとうございます」



土方さんの顔を見た



視線が合う



優しい顔



少しでも目に焼き付けておきたい



土方さんの手を取った



土方「どうした?」



「これを傍に」



土方さんの手に小刀を握らせた



「この小刀はソヨプ刀といいます。
土方さんを守ってくれるようにおまじないを込めときました。」



土方「貰っていいのか?」



「土方さんに持っていて欲しいんです。
ソヨプ刀は持ち主を守ってくれます」



土方「ありがとう。
大切にする。
元気でな勇気」



「ふふっ初めて名前呼んでくれましたね。
でも実はゆうきが苗字なんです。

私の本当の名前○○○っていうんです。 」



土方「○○○、○○○、とてもいい名前だ。
お前によく合ってる。
未来に帰ってもちゃんと眠るんだぞ?」



「はい」



土方「危ない目に合いそうだったら助けを呼べ」



「はい」



土方「頑張るのはいい事だが無理はするなよ?」



「はい」



土方「寂しくなったらここでの事を思い出せ」



「はい、寂しいけど土方さんたちとの思い出が私に勇気をくれます。
ありがとうございました。
そろそろお別れです」



スマホを操作した



画面をタッチした瞬間土方さんが私の手を引いた



流れるまま私の頭を支えて唇を重ねた



「土方さん大好き」
「○○○好きだ」
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