私が聖女？いいえ、悪役令嬢です！２～生存ルート目指したらなぜか聖女になってしまいそうな件～

クリザンテム学園では、基礎的な授業以外は二年生から選択クラス制となる。自分の特性を生かし、より専門性の高い授業を受けることになるのだ。

魔力の強いレゼダとカミーユは、主に魔導士と文官のクラスを選択し、武術の得意なイリスとニジェルは武官と文官のコースからクラスを選択していた。

ガリーナは全てのクラスを見学できることになっていた。



今日は剣術の授業をガリーナが見学にやってきた。イリスとニジェルは剣術のクラスを選択していが、レゼダとカミーユは魔術のクラスに向かった。

剣術のクラスでは、腕に覚えのある男子たちが、護衛騎士デッカーとの対戦を申し出て、急遽トーナメント戦が始まった。

勝者三人までがデッカーに挑戦する。もちろんイリスもニジェルもその三人の中に残った。

イリスはデッカーに敗れてしまった。もう一人の挑戦者もあっけなく負けてしまった。唯一デッカーに勝つことができたのはニジェルである。

いつもイリスに負けているニジェルがデッカーを打ち負かし、イリスはショックを受けた。しかし、勝者のはずのニジェルは全く喜びもせず、逆に唇を固く結び険しい顔をしている。