私が聖女？いいえ、悪役令嬢です！２～生存ルート目指したらなぜか聖女になってしまいそうな件～

イリスが注意しようとすれば、カミーユは頭を左右に振ってニッコリ笑った。

「イリス様、大丈夫です。私、昨日反省しました。ガリーナ殿下の言ったことは正しいです。チャンスだと思って勉強したいと思います！」

フン、とガッツポーズをするカミーユ。

「カミーユたん……」

さすがヒロイン、健気でかわいい。

その素直で前向きな姿に、思わず胸キュンするイリスである。

「とのことよ、イリス様」

ガリーナに流し目で笑われて、イリスはグヌヌとなる。

デッカーが申し訳なさそうにペコリと頭を下げて、イリスは小さくため息をついた。

そうよ、ガリーナ殿下は一人で心細いのよ。レゼダ様の言うとおり文化の違いだってあるし。とりあえずカミーユたんのケアはあとですることにして、喧嘩じゃなくてフォローよ、フォロー！

イリスはそう思い直して、ガリーナのフォローに回るよう自分に言い聞かせた。